任天堂 人事を尽くして?

  • November 10, 2007 08:36

はてなブックマークで修理により本体交換になった(無償)DSに子供が貼ったシールが同じように貼ってあったエントリーが人気だ。

任天堂のすごさを垣間見たとき - ksh Days

確かに凄いのだが、エントリーの最後にあった。

おそるべき任天堂。「天に任せる」をひっくり返して任天なのだそうだが、この会社は、天に任せる前の部分は全部やろうというのだろうか。

には違和感がある。

彼らは本気で「人事を尽くして天命を待つ」の人事など尽くせないと思っている人たちだからである。

任天堂の哲学の精神的支柱だった山内前社長は言う

人事を尽くして天命を待つというが、人事なんてなかなか尽くせるものではない。そのときは、やるだけやった、あとはどうなっても満足だと思うかもしれないが、しくじったら、そのとたんに、ああしておけばよかった、こうもすればよかったと、次から次に反省が生まれるものです。だから、どんなに人事を尽くしたつもりでも、人間は所詮は天命を待つ心境にはなれない。そういう意味でもわたしは、任天堂の名の由来のごとく、人事を尽くして天命を待つのではなく、単純に「運を天に任せる」という発想を積極的に取りたいと思っています

山内語録

最後の方で変な方向にいったと思うかもしれないけど、そちらに関しては現社長の岩田さんが週刊東洋経済のインタビューで分かりやすく言い直している。Webでは 「ゲーム人口を反転させた継承者」岩田聡インタビュー in 東洋経済 - わぱのつれづれ日記 に載っているのでそちらから引用すると、

―――計画どおりだと。

狙ってできるもんじゃない。ある程度は努力や先見性、発想ででできるが、今のDSはそれを超えている。 この状況を狙って作りましたなんて言ってるようでは、われわれの先は知れていますよ。 社員に錯覚させないようにするのも私の仕事です。

――慢心の警戒?

予測できなかった幸運がたくさんある。たとえば私は脳トレを出そうよと言い始めた張本人。 ソフト2本で500万本超えちゃった。でも、ここまで当たるとは思わなかった。 山内の口癖がありましてね、初代ファミコンが大ヒットした当時から言っていたらしい。 [自分たちの力と幸運を冷静に分けて考えろ。幸運に恵まれたことを絶対に忘れるな」って。

逆説の逆説のようになって難しいが、彼らは「これだけやったから今がある」と思うことに危機感を感じる人たちなのだと思う。

できることを、自分達の良いと思ったことを愚直にやっていこう。その結果が良くても自分達の実力ではない。運が良かっただけなんだ。人事なんて尽くせるもんじゃない。と。